3章 赤い龍亭

1節 レッドチャイナ

2008年 レッドチャイナ

ドラマンは次の未来へタイムワープしていた。民衆の赤旗が舞う中、 独裁者のワゴンが、走っていた。
どうやら、共産党政権の未来の中国にタイムワープしたらしい。
ドラマンは近くの喫茶店に入った。
パイプをふかした覆面の男が、ドラマンの机に小銭とメモとカギを置い ていった。メモには『NO.231より、西の赤い龍亭へ行け。』と書いてあった。 ドラマンは料金を払うと、亀型ドームを西へ向かった。
亀はスタジアムのようであったが、夜に無気味な光彩をはなっていた。
未来を導引するコンピュータの一台だろうか?

2節 赤い龍亭

2008年 レッドチャイナ

龍の紋章の入った両開きの扉の前で中で騒ぎがおこっていることにドラマンは 気づいた。『ニミー!!もどってくるなとわたしは言ったはずだ!』
轟く女性の声!おそらくとんでもない呼吸法の訓練を積んでいるはずの声・・
ドラマンは扉をわずかに開け、すべりこむように中庭に侵入した。
あの覆面が巨大な体格で答えていた。『ドラマンがここに来ている!彼は、 タイムワーププログラムのバッチ処理でここまでやってきた。しかし、 ここからは、貴殿の未来人のリングが必要になる。』
『あれはやれぬ!ニミー!わたしとそちの仲は武道家の仲以上とそちはいった はず・・・』
ドラマン『俺はここにいる。渡せぬ物なら、俺と勝負してくれ!』

3節 決闘

2008年 レッドチャイナ

庭園で決闘がはじまった。二人は様子をはかりながら相手の技を探っていた。
ドラマンには相手は太極拳だとわかった、しかし、龍士ドラゴンナ(これが彼女の名だった。)
には、ドラマンの無構えの意味がわかりかねていた。
龍士は発剄という技ではじめた!チャフチャフッチャフ!
3回交互に全身の捻りの加えられた手がドラマンの顔面を襲った!
すべてヒットしたように見えたがドラマンは微妙にタイミングをはずした!
もうドラマンに目は見えてなかったが・・最後の手をとると、はいり、足を引いて 龍士のひじを出させて背後にねじりふせた。
ドラマンは顔面が1.5倍にはれあがってたが、そのまま床で極めると小手をまわし ひじの腱をねじ切った!
『ぎゃ−ッ!!!!!』
女であろうと、死を賭した戦いであると、彼は認識していた!

そうしてドラマンは彼女をひきずって椅子にこしかけさせた。

4節 30世紀のリング

2008年 レッドチャイナ

ニミー(NO.231・ホームズ)はすすり泣いていた。
ドラマンはドラゴンナを尋問した。『俺に必要なリングを渡してもらおう。』 『無理よ。箱のカギはニミーが持ってて渡さないわ。』 『それはどうかな?』
ドラマンは頑丈な樫でできた箱にカギをつっこんだ。
樫の箱が開くと、金のフラフープがでてきた。
ニミー『そいつがもっともぴったりの未来へ君をつれていくだろう。』
『OK!』
ドラマンは30世紀のリングでフラフープをまわし始めた。
しだいに加速がつき、ドラマンの姿は見えなくなり、輝く土星のようになると、 時をこえて空へとびあがると、消え去った。

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