1章 アリゾナ

1節 アリゾナの大地

1972年 アリゾナ

ドラマンは巨大なアリゾナのクレーターの前にいた。なぜ、タイムワープが 起こったのかも理解できなかった。本部のW2001は作動しないはずだ。 なぜここにこれたんだ?

一台のアメリカンパトカーが疾走してくると、目の前でスピンターンして止まった。 降りたのは革のハットをかぶった警官だ。サングラスをとり、パイプでわっかをぽっぽと だした。おかっぱ、パイプ、バセドー氏病のようなギョロメ、条件はそろった。 彼がこの時代に生まれた、ドラマンの相棒でありシャーロックホームズの子孫の1000人の双子、 ナンバー・ホームズの一人にちがいない。

『ようこそアリゾナへ!私はNO.110・ホームズ!』

『身分を拝見しよう。なになに』気がつくとホームズはドラマンのベルトの 時間警察官証明書をとっていた。『紋章もバッチと一致。カッターと銃の内蔵された 帽子もかぶっている。体温調節と、カメレオンのように変化するスーツ2010も着用、 防弾チョッキも・・しかし、インドの名剣はなし。置いてきたのか!』

『休暇の際中でな、なにか武器はないかな?』

『ふむ、モーゼルを持っとけ!この銃にはたった一発小型の水爆の弾がこめられている!』


1章2節 荒野の狼

1972年 アリゾナ

しばらくして遠方から土煙が迫ってきた。

『いけねーや。はやくパトに乗りな!』ホームズはパトカーを急発進させた。 『ここらにゃ、あらくれものがバギーに乗って人を襲うんだ。我ら警官も逃げるしかないのさ。』 道路を、とばす!かるく80マイルを越えている!

ホームズはライターをひねりこんだ。後部の底が抜け地雷が道路にまかれた。 あらくれものの先頭集団が大爆発の噴煙を上げた!

ホームズ『ひぇーっ!ほう。運河だぜ!』前方に大きな橋が見えてきた。『よし!俺がまとめて 始末をつける!』ドラマンがうなった!!パトカーは橋を急加速し5割がた通過!ドラマンが 後部の窓をモーゼルで叩き割る!バギー集団も橋にのりだした。

モーゼルが火を噴いた。橋の中央に命中!橋はめちゃめちゃに壊れて、数十メートルの 破片が1キロメートル四方にとびちる。パトカーもすれすれで橋を脱出した。 『やれやれ、やってくれるぜ。あれ・・』ホームズが後ろをむくと、ドラマンはタイムワープしていなくなっていた。

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